生活保護を受けていると、クレジットカードは持てないの？
もし使ったら、不正受給で保護が打ち切られる？
生活保護の受給を検討されている方、または受給中の方にとって、クレジットカード（クレカ）の扱いは大きな不安要素の一つでしょう。
キャッシュレス決済が普及した現代において、クレカが使えないと不便を感じる場面も少なくありません。
ご安心ください。
本記事では、生活保護制度とクレジットカード利用に関する専門的なルールや行政の考え方を、提供された情報に基づき、初心者の方にも分かりやすく徹底的に解説します。
「負債リスクを徹底的に排除し、行政との信頼関係を維持する」というプロの視点から、あなたの不安を解消し、安全に現代生活を送るための確実な対処法をお伝えします。
1. クレジットカード「所持」の真実：法律は禁止していない（安心情報）
Q. クレジットカードを持つこと自体、法律で禁止されているの？
まず、最も多くの方が抱える不安からお答えします。
A. 生活保護受給者がクレジットカードを「所持」すること自体は、法律や制度で一律に禁止されていません。
すでにカードをお持ちの場合、受給が決定したからといって、直ちにカードが利用停止されたり、解約を求められたりすることは原則としてありません。
しかし、生活保護制度の趣旨は「最低限度の生活の保障」と「支出の節約」であり、クレカの「後払い」機能は借金（負債）につながるリスクがあるため、その「利用方法」については極めて厳格な制限が課されます。
2. 絶対厳守！クレカ利用の3大ルールと不正受給のリスク
クレジットカードを安全に利用するためには、不正受給と見なされるリスクを避けるため、以下の3つのルールを絶対に守る必要があります。
ルール1：福祉事務所・CWへの「事前相談と許可」が絶対条件
無断でのクレジットカードの新規作成や利用は、最もリスクが高い行為です。
クレカの利用や新規作成を検討する際は、必ず事前に自治体の福祉事務所や担当のケースワーカー（CW）に相談し、許可を得てください。
- 無断で利用した場合、「支出状況の把握を怠った」と判断され、不正受給と見なされる可能性があります。
- CWに相談し、生活費の節約（ポイント還元など）につながる正当な理由を説明できれば、生活必需品の購入などに限定して利用許可を得られる可能性があります。
隠してもバレる？
- 福祉事務所は、受給者の資産や収入状況を確認するため、金融機関に口座情報の照会を行う権限を持っています。
- クレジットカードの利用履歴や引き落とし状況は、隠していても必ず発覚する可能性が高いと考えてください。
ルール2：借金につながる「後払い」機能の利用は全面的に禁止
「支出の節約」という原則に反するため、以下の行為は全面的に禁止されています。
- キャッシング（現金の借り入れ）
- リボ払い・分割払い
キャッシングで借り入れた金銭は、たとえすぐに返済しても「収入」として認定され、保護費の減額や返還の対象となるため、絶対に利用してはいけません。
ルール3：生活必需品以外の「贅沢品・換金性のある品」の購入は禁止
クレジットカードで購入できるのは、食料品、日用品、光熱費、通信費など、最低限の生活を維持するための生活必需品のみに限定されます。
高級時計、宝石類、ブランド品、ゲーム機など、贅沢品や換金性の高い物品は購入できません。
不正受給と見なされた場合、保護の打ち切り、過去に受給した保護費の返還、加算金の徴収といった重大なペナルティが課されます。
3. 新規クレジットカード作成の現実と不安解消の対処法
Q. 今から新しくクレカを申し込んでも大丈夫？
生活保護受給者が新たにクレカを申し込んでも、「安定した収入」とは認められにくく、審査通過は極めて困難です。
- 生活保護を受けている事実そのものが、自治体からカード会社に伝わることはありません。
- 虚偽の申請は不正受給リスクを高めるため絶対に避けてください。
4. 行政も推奨する安心・安全な代替決済手段
デビットカード
銀行口座から即時引き落としされるため、借金にならず安心です。
プリペイドカード
事前チャージ式で、負債リスクが完全にゼロの決済手段です。
5. 借金（負債）がある場合の対処法
Q. 借金があっても生活保護は申請できる？
A. 借金があっても申請・受給は可能です。ただし、保護費を返済に充てることは禁止されています。
受給前に債務整理（特に自己破産）を検討することが、生活再建のための最善策とされています。
まとめ：安心・安全な生活再建のために
生活保護受給者がクレジットカードを所持すること自体は違法ではありません。しかし、利用には極めて厳格なルールがあります。
ルールを正しく理解し、必ずケースワーカーに相談し、行政と信頼関係を築くことが重要です。
あなたは一人ではありません。不安があれば、専門家や支援窓口に相談しながら、安心できる生活再建を進めてください。
