生活保護を受給してるけど、自分のしていることは不正受給にあたるのか気になる……。
生活保護の不正受給をした際、罰則ってどんなことがあるのか気になるな。
生活保護の受給というと、不正受給と結び付けられることが多く、家族や友人知人から「あなたは大丈夫?」などと言われることがあるかもしれません。
周囲の心配を払しょくするためにも、生活保護で不正受給をした場合、どのような罰則があるのかを知っておいた方がいいでしょう。
「自分は大丈夫!関係がない!」といった感じで、知ることを拒んでいてはダメです。
自分が利用している、もしくはこれから利用しようとしているなら尚更、罰則について知っておいたほうがいいです。
今回の記事では、不正受給をした際の罰則について紹介をしていきたいと思います。
不正受給をした際の罰則
生活保護の不正受給をすると、以下にあげる4つの罰則があります。
- 返還命令と追徴請求
- 罰金
- 資格停止
- 刑事罰
1つずつ詳細に解説をいたします。
1. 返還命令と追徴請求
生活保護を不正に受給してしまった場合、受け取ったお金を返還する期限があります。
通常は、受け取った全額をすぐに返済しなければなりません。
返還の各期限は、自治体によって異なります。
一例として、神奈川県の8つの自治体での返還期限を見たいと思います。
1か月と定めているところが多いですが、藤沢市は2週間と定めています。
ご自身が住む自治体が定めている返還期限については、自治体のホームページを見るか生活保護課に問い合わせてみるしかありません。
2. 罰金
不正受給した額に応じた罰金が科せられる場合があります。
不正受給が悪質な場合、市から告訴され、裁判に発展することがあります。
不正の程度によっては3年以下の懲役か100万円以下の罰金が科せられます。
しかし、刑法の罰則がある場合には先に優先される原則があります。
また、生活保護法による罰則があるとしても、不正受給した費用の返還義務から免除されないということを知っておく必要があります。
刑事罰と生活保護費の返還の両方が迫られると、今後の生活はますます困窮することになるでしょう。
【補足情報】
追徴請求と罰金は、お金を支払うと点で似ていますが、異なるものです。
罰金は、犯罪や不正行為を行ったことへの刑事罰として、法律違反に対する制裁として科せられるものです。
生活保護法違反など、生活保護の不正受給に対しては、違反の程度に応じて、数十万円から数百万円に及ぶ罰金が科せられる場合があります。
一方、追徴請求とは、生活保護を不正受給した分を返還することを求めるものです。
すなわち、誰かが本来受け取るべき生活保護費用を不正に受給してしまった場合、その不正受給した分を返還してもらうことになります。
この返還することを求める手続きを追徴請求と呼びます。追徴請求では、受給者に余裕がある場合は一括払い、あるいは分割払いでの返済を求められることがあります。
つまり、罰金は犯罪行為による罰則であり、追徴請求は不正受給分の返還を生活保護受給者に求める手続きです。
3. 資格停止
生活保護の受給資格が停止される場合があります。
生活保護の受給資格が停止されるとは、一定期間、生活保護を受給できなくなる状態を指します。
具体的には、次のような場合に停止処分が課せられる可能性があります。
- 受給者が、受給資格のある財産を隠し、不正受給をしたと認められた場合
- 受給者が、生活保護法に定められる申告義務を怠った場合
- 受給者が、生活保護費を不適切に使用し、改善しなかった場合
ただし、最低限度の生活を送るために生活保護が必要と認められる場合、一定期間後に受給を再開することができる場合があります。
もう一度、生活保護を受給できるかもしれません。
【補足】
永久に受給資格が停止される場合もあります。
永久停止は、生活保護法違反など重大な違反行為を行った場合に決定されます。
違反行為によっては、追徴請求や罰金、または刑事罰が科されることもあります。
ですので、違法行為を行わないことが、最も大切なことです。
4. 刑事罰
生活保護法違反として、罰則規定に基づいて処罰される場合があります。
不正受給は、犯罪行為として、厳格に取り締まられることが多いです。
また、生活保護の不正受給や支障を引き起こすことは、社会全体に悪影響を与えることにつながります。
生活保護を不正に受給した場合に問われる罰は以下のとおり。
受給した金額の額や継続期間、過去の前科歴などによって量刑が決定されます。
問われる罪の多さに驚きました!こんなに問われるんですね…皆さん、くれぐれも不正受給などせずに、正当に生活保護を受給するようにこころがけましょう!