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生活保護の扶養照会は家族や兄弟に行く?親戚にも通知される?その点を徹底解説!

生活保護の制度内容について

生活保護を申請すると扶養照会がおこなわれます。

扶養照会とは、自治体が申請者の親族に対して「生活保護の申請をした人を扶養(経済的、精神的な支援)をすることはできませんか?」と聞くことを指します。

通知が届く親族は、父母だけなのか、兄弟姉妹も含まれるのか、そういう定義は民法によって決まっています。

今回は生活保護の扶養照会の通知が届く親族はどこまでの範囲までなのか解説したいと思います。

※扶養照会の概要については「生活保護申請時におこなわれる扶養照会とは?」という別記事で書いてているので、概要を知りたい人はそちらの方をお読みください。

扶養照会はどこまでの範囲(親等)に通知されるのか

扶養照会の通知は、以下の3親等に分類される親族に対しておこなわれます。

3親等とは、民法725条で定められている家族関係を表す階層の一つで、自分と親族との関係を示します。


【3親等に分類される人】

  • 配偶者
  • 父母
  • 子供
  • 叔父、叔母
  • 祖父母
  • 兄弟姉妹
  • 甥、姪

これらに該当する人に扶養照会の通知が届きます。

いとこには扶養照会の通知はいくのか?という質問をたまに見かけるんですしが、3親等には含まれないので通知は届きません。

また、生活保護は世帯ごとにおこなわれるため、同居してる親族には扶養照会の通知は届きません。

例えば、あなたが父母と同居してる場合、1世帯(あなたと父母)で生活保護を申請するので、扶養照会は父母以外の親族へ送られます。

扶養照会に回答は必ず返信しなければならないのか

親族宛に扶養照会の通知が届いても、回答する義務はありません。

しかしながら、回答をしないとそれだけ自治体がおこなう生活保護申請の可否判断が遅れてしまいます。

申請者側と親族側、それぞれの扶養照会の断り方を解説した記事を公開しているので、ぜひお読みください。

【関連記事】生活保護の拒否の方法を徹底解説!

扶養照会を実際におこなった人の意見を紹介

これから扶養照会をする人にとって、実際に扶養照会をした人がどんか気持ちでおこなったのか、何を感じたのか、気になりませんか?

扶養照会をした人の体験談【申請者】

【申請した経験があるAさん】

Q.扶養照会についてどう思いますか?

私が申請受理された自治体では扶養照会を厳格には行なっていませんでした。申請者から家族関係に関しては数年来連絡を取り合っておらず、所在地も不明と答えればそれ以上追及や確認をされることはありませんでした。

個人的な考えで言えば、家長制度を背景とした家族を基調とした前提は意味を持たないと感じているので、扶養云々ではなく個人のみで受給を行えば良いと思います。

Q.生活保護制度そのものについてどう思いますか?

必要ではあると思いますが不公平感があるとは感じています。
不公平感もしくは歪を感じているのは年金との関係です。正直、生活保護や年金や保険制度を一旦白紙にして、全国民が一律に公平に受給できるベーシックインカムを真剣に議論するべきだと考えています。

【申請した経験があるBさん】

Q. 扶養照会についてどう思いますか?

親族に知れてしまうので、どうしても避けてくれないかと言ったが、承知してくれずとんだ恥さらしになってしまった。
できれば無い方がベストだし、保護でただでさえ恥ずかしいのに、もう勘弁して欲しいと思っております。

Q.生活保護制度そのものについてどう思いますか?

何でもかんでも、出せる制度で、一度入るとなかなか抜けだせない堕落した制度だと思う。
車を持ってはいけないぐらいだし、病院代はタダで引っ越しする理由が立てば費用も出してくれます。就労指導はあるけど楽な制度で、あまりにも自分が情けなくなり、自立し今は受けてません。

扶養照会をした人の体験談【親族】

【扶養照会の経験がある親族Aさん】

Q.扶養照会についてどう思いますか?

生活保護を申請する際に行う手続きとして、当たり前のことだと思います。申請するのに財産等が無いかを確認するのは当然です。不正受給するようなずるい人間がいるので、キッチリ調べておくことは重要だと思います。

Q.生活保護制度そのものについてどう思いますか?

本当ならきっちり働けるうちに生活費の他に貯蓄などをしておくべきだとは思います。しかし、本人の能力を使ってもできない状態だから、受給申請するのだと思います。最低限の生活水準に満たない人への救済処置であり、必要な制度だと思います。

【扶養照会の経験がある親族Bさん】

Q.扶養照会についてどう思いますか?

生活保護費が税金であることを考えれば必要なことだと思います。私の場合は、絶縁した親族なので、援助はしませんでした。

それ以前にとても、苦しめられた相手なので、援助する気にはなりません。なので、血がつながってからって、負担を背負わないといけないのは違うと思っています。

Q.生活保護制度そのものについてどう思いますか?

人にもよりますが、生活保護を受ける前に、やれたことはもっとあると思うのですが、それを行わずに生活保護になる人が多いことはとても憤りを感じています。

また、生活保護の方の医療費負担なしはやめてほしいです。あまりに優遇されすぎていると思います(生活保護受けていない人で、お金がないからと病院に通えない人は多くいるので)

また、生活保護を受けたからって、働かなくていいと思ってしまうのはなんか違うと思います。ボランティアでもすればいいのに。

まとめ

扶養照会は、生活保護制度の適正な運用のために必要な手続きです。回答は義務ではありませんが、申請者への影響を考慮し、誠実に対応することが大切です。

生活保護の申請は、扶養照会以外にも面倒なことが多く知識の無い人が1人で申請をおこなうのはハードルが高いです。

本来、生活保護は生活困窮者が最低限の生活を送れるように用意された制度であり、申請するハードルが高いというのはあってはならないことです。

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なぜ、そのようなサービスをしているのかというと、本当なら生活保護を受給できる条件を満たしているにも関わらず、受給できていない人がいる現状をどうにかしたいと思っているからです。

 

生活保護の申請ができる条件は非常に複雑で、知識が無いと一人でやるのは大変です。

生活保護を担当する職員でさえ、生活保護法を正確に理解している人は少ないと言われています。

あやふやな知識を持っている職員から、生活保護を受ける必要性が本当にあるのか疑われる人の姿を見て、心が苦しくなります。

本来は受けられるはずなのに、これまで述べた現状により生活保護が受給できない人がたくさんいます。

そのような人を少しでも減らせるように尽力したいと思っております。

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